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zoom RSS SET-Deli(出前実験教室) in コンポンスプー

<<   作成日時 : 2011/06/01 01:04   >>

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5月28日(土)
 午前5時30分,トゥーリー(ワンボックス型タクシー)をチャーターして,プノンペンのドミトリー(隊員宿泊所)を出発した。目的地は,プノンペンから車で1時間半ほど離れた,コンポンスプー州の小学校教員養成校。
 途中,朝ごはんを食べたので,到着したのは7時30分頃。

 到着すると,先生方が出迎えてくれた。自己紹介をすませて,早速実験教室を始めた。

 私がSET‐Deli(JOCVによる出前実験教室)に参加するのは,これで4回目。見学者として2回,授業者として2回。約1年間で4ヶ所を回ったことになる。だから結構慣れてきた。

 活動の内容をざっと紹介する。
 授業者は,4人。1人につき,2つの授業を実施する。

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 この隊員は,Aさん。20年度3次隊の隊員。半年の任期延長があり,7月まで活動されている。SET-Deli初代メンバーで,現メンバーの中で一番のベテラン。
 個人の活動でも,精力的に実験教室を開催しており,本当に頼りになる存在。
理科に関する知識,授業のバリエーション,クメール語の語学力,どれをとっても抜きに出た存在。

 Aさんが行った授業は,「磁石,電磁石」と「ロケット」。
 「磁石,電磁石」は,磁力の性質について,方位磁針を例に挙げたり,電磁石を実際に作って実験したり,針を磁化する実験をしたりして教えた。養成校の事情で,急遽生徒を対象に授業を行うことになってしまった(本来は養成校の先生方を対象としたワークショップ)が,さすがは実験教室を何度も実施しているAさん。内容や構成を生徒向けに変えて難無く実施できていた。
 
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 写真からもわかるように,Aさんの授業で「すごいなー」と思ったのは,生徒の意見を生徒自身が発表する場をたくさんつくっていたこと。授業ではとても大事なことなのだが,授業者にクメール語の力が無いとなかなかできない。生徒がせっかく意見を発表しても,授業者がそれを聞き取れなかったら,その意見を生かして授業を展開することができないから。高い語学力をもっているAさんだからこそできる授業展開。

 また,生徒が「考える」活動が多い実験活動になっていた。授業者と生徒間で,「質問・疑問」と「意見・答え」のキャッチボールができていたとても良い授業だった。今回も大変勉強になった。
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 「ロケット」の授業は,まず外でデモンストレーション。見本のロケットを実際に飛ばして見せていた。
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 これで興味を高めておいて,それぞれ自分のロケットの製作をする,という展開だった。ねらいどおり,先生方は俄然やる気がわいて,夢中になって製作に取り組んでいた。
 残念ながら時間の都合上,自作したロケットを飛ばすことはできなかったが,どの先生もデザインにこだわってロケット作りに取り組んでいた。
 理屈抜きに,「理科・実験は楽しい。」ということを伝えられたのではないかと思った。「楽しさ・面白さ」は,勉強全般で言える,大切な要素だと改めて思った。

 2人目は,Kさん。
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 Kさんは,21年度2次隊。「顕微鏡の使い方」と「三態の温度変化による体積変化」の授業を行った。
 「顕微鏡の使い方」は,前回,私も授業を行った。ちゃんと準備をしたつもりでのぞんだが,10名ほどの参加者にもかかわらず,個々の先生の指導に手が回らず,他の隊員たちのサポートがあって,やっと成り立った,という苦い記憶がある。
 でも,Kさんは,私のようにとまどうこともなく,スムースに授業を進めていた。顕微鏡に興味津々の先生方が,十分満足できるだけの顕微鏡を使う時間が確保されていて,たまねぎの細胞や葉の気孔などをちゃんと見ることができていた。顕微鏡を初めて体験した先生方が,顕微鏡によって見ることができるミクロの世界に「驚き」,「面白い」と思うこと,それが大事だと思った。今回の授業だけでは,なかなか正しい操作法を身につけることはできないと思う。今回の授業がきっかけとなって,先生方が顕微鏡を使うことが多くなれば良いなと思った。
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 「温度変化による物質の体積変化」では,固体・液体・気体,それぞれで実験を行い,温度が変化することで体積が変化することを体験的に学習できるようにしていた。どこでも手に入るような材料・道具で実験を行う,という努力・工夫がされていた。
 液体では,アルコール・水・油の3種を用いて,液体によって体積の変化量に差があることも示していた。
 固体(金属)は,体積の変化量が非常に小さく確認しづらい。それを針とストローというどこでもあるような材料を用いて,わかりやすく確認できるように工夫していた。
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 3人目はHさん。
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 授業は,「人の体(内臓,特に肺の仕組み)」と,「植物の光合成」の2つ。
 Hさんは私の同期。中学校の理科教師をしていただけあって,上手。特に,資料(掲示物)がすごく良かった。見やすく作られていて,資料を提示することで,わかりやすさがぐっと増していた。さぞかし,準備が大変だっただろうなー。
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 授業の流れや言うべきことをちゃんとクメール語でメモしてあって,その自分用の資料をもとに授業を進めていたので,先生方はわかりやすく感じたと思う。
 「こういうふうに授業をすればいいんだ」と感じてくれる先生がいればいいなー,とHさんの授業を見ていて思った。先生方は,ついつい実験の内容に興味関心がいってしまう。それは当たり前のことではあるが,教員として,ぜひぜひこういう指導法(展開の仕方,質問の投げかけ方,意見の引き出し方,教材の準備や活用の仕方などなど)に目を向けて,いいところを吸収,活用していってほしい。むしろ,そっちの方が価値が高いのかもしれない。

 4人目は,私。
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 「てこ」と「物質(有機物と無機物)」の2つを担当した。
 「てこ」は,日本の小学校の理科にもある単元。確か5年生だったかな?それとほぼ同様の内容なので,経験を生かして授業内容を考えた。日本で行う実験をここでもやってみたかったので,いろいろと材料を探し回り,おもりは,カードを束ねるためのリングを。天秤の棒は,市場の建材屋さんならどこでも売っているプラスチックのレールを使った。
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 本当はその実験道具自体を先生方に作ってもらおうと,材料も用意していたのだが,時間の都合上それはできなくなってしまった。「教材を準備すること」は良い授業のための最も大事な要素だと思う。だから,ぜひ先生方にそれを少しでも感じてもらうために,教材作りをしたかったのだが,ま,ちょっとしたトラブルはつきもの。仕方が無い。
 その場で自分の番がくるまでに,天秤棒を自分で作った。平衡になるように確かめながら作ったので,実験はどのグループもうまくできていた。
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 でも,実験の結果から公式を導いていく活動は,難しかったようだ。日本の小学生も同じ実験をして,同じ公式(定理)を考え出すのだが,先生方はそういった授業(学習)をしてこなかったせいか,考え出すことができなかった。
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 思考(ひらめき)は,才能だけではなく,やはり積み重ね(経験)が大事なんだなとあらためて思った。だから,日本でも「生徒が主体的に考える活動がある授業」が大事にされている。小学校の段階から,教師がそういう授業を子どもたち一人一人に与えられるように,責任を持って授業をしていかなければならない。責任の重さをあらためて感じた。子どもたちの力を育て成長させていくためには,地道な努力の積み重ねが何より大切。

 「物質(有機物と無機物)」は,4種類の白い粉(塩,砂糖,小麦粉,でんぷん)を加熱して,その変化の様子で有機物か無機物かを見分ける,という実験。さらに,有機物を燃やすと,二酸化炭素と水が発生する,ということを確かめる実験も行った。
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 理科担当の先生が,「この授業が一番よくわかった。」と言ってくれたらしい。確かに,実験結果から,加熱後の変化の違いをもとに,物質の種類が違うということを導く,ということを先生方は納得してくれていたようだった。
 この実験も,身近なところで手に入る材料ばかり。ぜひぜひ生徒に対する授業で実践してほしい。そう願うばかりだ。
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 2回目の指導者役,慣れてきたという実感はあるが,あいかわらず授業の仕方が下手だなーと自分で思ってしまう。ついつい焦ってしまい,焦れば焦るほど口数が増してしまう。「教師がしゃべり過ぎる授業はよくない。」今までいろんな方から,何度も何度も言われてきた,自分の最大の欠点なのに,今回もだめだった。
 自分ではなく,生徒がたくさんしゃべる(意見を発表する)授業を,次回こそ,なんとか!!

 今回も,先生方が歓迎会(昼食会)を開いてくれた。養成校の生徒が観光地(つり橋のあるお寺)に案内してもくれた。実験教室以外にも楽しいことがあって,本当に楽しく,充実した2日間のSET‐Deliとなった。 
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